月別アーカイブ: 2018年10月

【重要】古いマンションでの浴室排水工事~これをやらずにユニットバスは絶対ダメ!!③

こんにちは、こあいざわです。

だいぶ空いてしまいましたが、  

前回までは古いマンションを

安易にユニットバスに替えてしまうのは

大変危険という事を力説しました。

 

前回までの記事はこちら

古いマンションでの浴室排水工事~これをやらずにユニットバスは絶対ダメ!!②

古いマンションでの浴室排水工事~これをやらずにユニットバスは絶対ダメ!!①

 

そこで、どうしたかという事を今回は紹介します。

元の排水口は少しずつならともかく、

大量に流してしまうと途端にあふれてしまいます。

これをオーナーさんは

「使い方が悪い、詰まらせてしまったのは自分達」

と思いこんで、掃除をしてみたり、

髪の毛をとかすという「パイプ○○」

を使って何とかしのいでいましたが、

状況は一向に良くならず、

つまりは日に日に悪くなっていく一方だったそうです。

実際外してみたら…これは経年劣化といえるでしょう、

(画像が無くてすみません…)

排水口の素材が鉄だった為、

サビが通路をふさぐ形で非常に細くなっていたのです。

こうなると洗剤はもちろん、

高圧洗浄でも通すことは不可能で、

残された道は交換しかありません。

しかし1室でこれだけの状態になっているという事は

マンション全体が同じ仕様なので全戸同じ状態になっているはず。

しかしリフォームされたという他の室の方に聞いたら

「見積もりでも交換はした」という項目が無いとのこと。

全戸に聞いたわけでは無いのではっきりとしたことはわかりませんが、

通常ユニットバスにする工事の場合は2~3日で終わるもの。

排水管を交換するなら防水工事とかの関係で

少なくとも2週間は必要かと思われます。

管理の記録を見てもらいましたが

フルリフォームで無い限り

2週間以上の工期をとった業者は無いのでは?

ということでした。

最近水漏れが頻発しているというこのマンションで、

原因が解らずのままになっている件が何件もあるそうです。

 

ともあれ、工事にかかります。

画像では既にタイルが剥がされ、既存の排水管も交換してあります。

この様に防水層を破ることになるので、この工事はリスクが高いのです。

排水管を埋めたところにだけコンクリートを流します。

これで丸1日放置します。

 

 

本来ならば専用の防水シートがあるのですが、

屋根用の防水シートを5枚重ねてアスファルトで接着、

更に防水テープでガッチリと周りを貼り付けていきます。

 

防水1完了。

 

モルタルを打っていきます。

そしてさらに1週間養生。

完全に乾燥しました。

ヒビも無く、良好です。

そしてこの上に防水2。

まるで仕上がっているかの様ですが、防水層なんです。

1日養生のあと、この上に浴室用防滑シートを貼ります。

フクビの「あんから」という商品です。

施工終了。

排水口と周りの壁際はコーキングをしっかりと打ってあります。

浴槽を設置して水を一杯に張ります。

以前はこの状態で栓を抜くと手前の脱衣所まであふれそうになるので

心配されましたが…

全く問題なし!すんなりと流れました。

リフォームとしては非常に地味ですし、

正直な所、利益もそれほどありません。

工期もかかるのでオーナー様の負担も相当なもの。

だけど

このリフォームが

どれだけ重要かは

3回に分けてお伝えした通りです。

防水層を2つ設けたことと、手前の脱衣所にも点検口を取り付け、

漏れがあったらすぐに確認できるようにしてあります。

安心して頂く「保証」をする為に。

今回は私自身も非常に勉強になる工事になりました。

引き続きこのお客様には時々訪問させて頂き、点検をしていくつもりです。

 

最後までお読み頂き

ありがとうございました。

 

 

【重要】古いマンションでの浴室排水工事~これをやらずにユニットバスは絶対ダメ!!②

こんにちは、こあいざわです。

前回は前振りという事で、
前回の記事はこちら

浴室工事というと

我々一般的にはユニットバスへ交換と行くものですが、

今回は慎重にならざるを得ませんでした。

 

まず、お風呂の水を一気に流すと排水口から水があふれてしまう、

しかもその原因が分からない、

となれば安易にユニットなんてすすめられませんよ。

 

 

というのもユニットバスを組んだとしても

元の排水口は使うから、しかも管をダイレクトに突っ込むので、

ただでさえ詰まり気味なのに

これでは圧がかかってしまい、

恐ろしいことに水が漏れるというより

吹き出すことになるかもしれません。

当然漏水の範囲は広くなるわけで、

被害も下階の天井を直す程度じゃ済まないことに。

最悪フルリフォームとなるかも。

そう、これが一般のお客様が勘違いしやすい

お風呂をユニットバスにすれば安心、という落とし穴。

ユニットバスにしてしまったおかげで

患部は全く見えない状態になり、

業者を入れても原因はわからないのです。

そこでもっと怖いお話、

 

「ユニットバス解体」となります。

 

 

ユニットバスは防水性が高い為、カプセルの様に一体化してるものです。

床だけ問題があっても壁、天井は全て絡んでいるので

全部解体、再利用不可となってしまいます。

数十万~かけて作ったお風呂が一つの原因の為にパーに

なってしまうって想像できますか?

 

「業者によっては決してあってはならない行為に走ることも…」

 

と前回書いたのは築年数、現在の状態に関わらず

 

 

お風呂工事=ユニットバス交換という思考回路しかない

バカ業者の事です。

なぜこうなるかって言うと、

 

 

簡単、単純な話ですよ、

 

 

「その方が儲かるし、楽だから」です。

 

 

見た目きれいになるからお客様も騙されちまう。

そんなこと許していいのかな?

 

 

「結果的に」ユニットにするのは私も反対はしません。

でもその前にすること考え、見積もりに起こしてみなさいな、

まずお客様は「高い!」と言うでしょう、

でもそれが現実、やらないと先に書いたように将来全部「パー」

になりますよって事。

まさに天国から地獄に突き落とされたような気分。

 

 

リフォームではこんな事一部ですが

「安いリフォーム」を売りにする業者、

相見積もりで最も安く取りにくる業者は

全部とは言わないけれど高い確率でこういうことをするのです。

 

 

とにかく古いマンションや住宅は安易に安い業者へ

依頼したら終わりですよ!

 

 

言いたい事を書いてたらまた長くなってしまいました。

 

すみません、また続きます。

 

ありがとうございました。

 

【重要】古いマンションでの浴室排水工事~これをやらずにユニットバスは絶対ダメ!!①

こんにちは、こあいざわです。

最近立て続けに漏水事故が起きるマンション。

漏水された被害者側からの要請ばかりで工事を行っていましたが、

参考までに漏水させた方(加害者側)の対策は

どうなったのか聞いてもプライバシーの何たるかで

中々教えてもらえず、原因はうやむやのままでした。

「ちゃんと対策したらしい」と言われるだけで

「どう直した」のかがわからない。

なんか気持ち悪いもので、直してもまた漏水起きたらどうするの?

保険使うからってそこはね‥なんて思っていました。

 

 

 

そこへ全く別の階の方から

「あまりに漏水事故が多いので一応ウチも見てもらえないか?」

とお願いをされましたんで確認したところ、

どうもお風呂の排水がスムーズでは無い様子。

毎日掃除してるけど、どうしても直らないとの事、

しかも定期的にやってくる高圧洗浄業者も

「あまりに流れが悪いのでここはやめておいた方がいい」

と言って洗浄しなかったそう。というか「つまり防止」

の為に高圧洗浄やってるんでしょ!

 

 

 

我々も工事するまでは原因が全く分からず、

「やるからには原因を突き止めよう」

という事で考えられる箇所は全部交換しますと

許可を頂いた上で排水管の工事をやることに。

ただし、お風呂のしかも在来工法の浴室の床排水

というのは非常にリスクが高く、慣れた業者でも

手を出したがらない所です。

何故かというと、そこにはビルの屋上の様に

防水工事がされていて、

排水工事となるとその防水を破らないといけないわけです。

 

 

 

分かりますよね、失敗したら下の階に水がダダ漏れとなりますよ。

ヘタしたら工事代をはるかに上回る損害賠償がのしかかってきます!

保険使うといっても信用失墜は免れない、

正直なところ、補償工事なんて歓迎されない事やりたくないですよ。

 

 

 

だから適当に逃げるか、

業者によっては決してあってはならない行為に走ることも…

 

 

 

今回は実際に工事をしてみて浮き彫りになった

マンションのリフォーム事情について包み隠さずお知らせしていきます

 

 

次回に続きます。

 

ありがとうございました。