内装で食ってるからこそ…

 

 

こんにちは、小相澤です。

あなたがもし、自分の部屋に

何らかの理由で見ず知らずの人を入れないといけなくなったとき、

あまり歓迎ってしませんよね。

 

そこにはプライベートなものや、他人には見せたくないものが

たくさんあるからっていうのもあるし、

よその人が入ることによって、

独自の空気がかき乱されるという様な嫌な気持ちになるからかもしれません。

 

私もほぼ毎日いろんなお宅に上がらせて頂いて

「あれは良くない」

「ここは危ない」

「これはもっとこうした方が良い」

とか勝手なことを言ってます。(笑)

それはもちろん意地悪な気持ちで言ってるのではなく、

普段気が付かないであろうところに、「こうした方がもっと部屋が使いやすく

なりますよ」という親切心で言わせてもらってますし、お客様の生活が少しでも

楽に、そして効率的になる様に考えての発言です。

「仕事だから」という以前の気持ちもあります。

 

内装工事するにあたって、我々工事屋はどの程度お客様の事を理解できてるか?

わかったようなつもりになっていないか?

時々立ち止まって考える時間が必要だと思います。

工事をする際、部屋の家具を移動したり、壁の装飾品を外したりします。

だけど、それはお客様の大事な資産であったり、

思い出の詰まったものであったりするわけです。

 

たとえば、壁に掛けられた写真とか無造作に軍手をはめた手で外しがち

なんですが…

それって傍から見たら嫌なものですよね。

新婚当時の旅行先とか、お子さんの小さい頃とか

亡くなってしまったご両親の遺影とか…

私はなるべくこの辺りは、お客様自身で外せるものはお願いしてしまいますが、

ご高齢で中々動く事が出来ない方もおりますので、

その時は埃で汚れていても、軍手をはずして素手で扱うようにしてます。

私たち業者からしたら「物」ではあるのだけれど、

お客様からしたら「かけがえのない大事な思い出」なんです。

 

もちろんきれいに磨いてから戻すようにしてますよ。

 

私はお客様と直接お話しをたくさんさせて頂いて信頼関係を築いていますが、

(今じゃ作業よりそちらの方が楽しい…)

 

それじゃ、外注の職人はどうでしょうといったら、

お客様の顔も知らないし、人となりもわからないわけです。

そうなると、職人からすれば「〇〇様のお部屋」では無く

単なる「現場」になってしまうのです。

 

これの差って大きいなって思います。

 

だから工事をさせて頂く前に、職人たちには差し障りの無い範囲で

どのようなお客様なのか、希望はどうなのか、これだけはしてほしくない事

とか細かく説明することにしています、一般的な注意事項とは別で。

とにかく工事する皆には「現場」としてとらえてほしくないから、

雑談ぽく自然に伝えるようにしています。

そしたら、時々お客様が顔を出してくれるのですが、

「ここは〇〇で〇〇だから、こうしておきましたよ」

「〇〇で大変ですね、あとで困らないように〇〇しておきましたよ」

なんて、職人から自然と思いやりの言葉がでてきます。

そしたらもう「現場」じゃないと思いませんか?

内装に携わるものはこれが理想、というか当たり前(?)だと思ってます。

 

よく、「ウチは外装がメインだけど、内装もやるよ」という業者が

おりますが、中と外ははっきりと違うことがわかっているか?

疑問ではあります…

 

少し言葉は良くないかもしれませんが、

「内装専門で食ってる」からこそ、プライドは持ちたい。

そこは大事にしていきたい部分です。

 

ありがとうございました。

 

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